イラスト つるたようこ
●兵庫県の公立小学校の授業で、手話指文字・点字名刺が参考資料として、子どもたちにも「こういう使い方もある」とご紹介いただきました。
※写真はたくさんありますが、あえて2枚とし加工しています。
「小学4年生の授業で、障害者との関わり方を交え点字実習を行いました。日常生活で見られる点字、手話指文字・点字名刺や点字のハンバーガーなどいろいろと紹介しました。点字のルールを簡単に説明し、自分の名前を打ち込んでみると、難しい・楽しかった・またやりたいとたくさんの感想がありました。何気なく過ごす中で、この授業が少しでも心に残ってくれたら嬉しく思います。」とのことです。
ちなみに、兵庫県加東市の公立小学校で授業を行いました。
●文字と手話指文字と点字に関する表示体について実用新案権を取得しました。
「表示体」として、視覚障害者・聴覚障害者と健常者のコミュニケーションや情報伝達を図るためのツールとして手話指文字・点字シリーズを開発しています。
日本初!「手話指文字・点字名刺」「手話指文字名刺」「障害者用(メッセージ入り)デザイン名刺」です。
手話指文字・点字シリーズ石倉工房とライセンス契約をしているので、ここでしか手に入りません。「点字名刺」「点字加工」もできます。
手話指文字・点字アートのオンラインショップで販売しています。
他には、個人事業主で構成される協同組合組織のようなものと障害者施設に関わらず高齢者施設などの仕事づくりとして考えています。
●「とりあえずやってみよう」そんな気軽な気持ちから
一緒にやってみませんか!
最初から「この障害のためにできない」「失敗したくない」とおっしゃって、何ごとも恐れている障害者が多いような気がします。
生活保護、障害年金の受給者で、特にB型施設にも入れない中度以上の障害を持つ方たちに技術だけでなく、人とのつながりの大切さ、コミュニティー形成の重要さなどを教えながら、人材の育成も併せて行いたいと思っています。
これは、生活保護、障害年金、家族・友人などの支援が一生継続または一時的なものにならないようにするため、一人で少しでも自立することを目的としています。
2013年8月から、制度史上前例を見ない生活保護基準の大幅引き下げ(平均6.5%、最大10%)が始まっています。
その後も生活保護がより一層利用しにくくなる内容を含む生活保護法の改正案が成立しました。
これからも障害者の生活に直結する問題は、国の財政事情もあるので引き続き話題になっていくと思われます。残念ですがこれが現状です。
今後、家族・友人などがいなくなっても、急に天災など何があっても、障害者自身が生きていくためには、自分のできることはやることが重要だと考えています。
※働きたいけれど何らかの障害により働けない方は除く。
●あなたに寄り添う
最後にたどり着く駆け込み寺として
私の考えは、一般就労、障害者枠で採用されるレベル(軽度の障害者)ではなく、良くてもB型施設に入れるか入れないかの中度以上の障害者の方を優先に作業をしていただいています。
上記に該当する、当団体の会員である○○○さんに点字を打つ作業をしていただきました。その方は、脳に後遺症と右半身にマヒが残っています。うちにたどり着いたときに、こういっていました。「障害年金3級では生活が苦しい。親と同居なので生活保護を受けられない。親も生活が苦しいから、自分が働かなければならない」とのことです。ここにたどり着くまでの経緯を聞くと、「○○○などへ相談に行きましたが、『右手か右足のどちらかが治ったらまた来てください』といわれた」そうです。
こんな程度の相談では、私でも簡単にできることなのでがっかりしました。
障害者雇用枠の採用で、同じ1人でカウントするのであれば、重度より軽度の障害者手帳を持っている方を選ぶのは仕方がないような気がしますが、その方に限らず、他の方たちからもそういった切実な相談を受けています。
現在、いろいろな制度がありますが、「福祉の谷間」「補償の谷間」は存在していて困っている仲間(障害者)がいます。
こういうところこそ、広い意味での就労支援から生活保護受給までのサポートを真剣に考えなければいけないと思います。
●支えはひとりひとり異なる「点字を打刻する例で」
働くことに生きがいとやりがいを共有したい!
後日、○○○さんに来ていただき、点字を打刻する作業をしていただきました。
本人は、「点字を打つ機械がしてくれた」などと、謙そんしていましたが、私は、「確かにそうかもしれないけど、○○○さんが、一人でやったんだよ」といって、点字名刺を見せると目を潤ませて喜んでいました。
そして、○○○さんから、「ピンを入れる作業に挑戦したいので、勉強させて欲しい」とおっしゃっていたので、これからの成長が楽しみです。
石倉工房の石倉氏より、「私は、隣で仕事をしながら点字を打刻する作業や、ピンを入れる作業を指導して見守っていましたが、非常にまじめで、自分から学習しようとする気持ちがよく伝わりました。最初はゆっくりでしたが、確実に作業を覚えようとする点や、『来週、また練習に来てもいいですか?』と、メールをくれる積極的な○○○さんでした。今後の上達や成長が楽しみです」と、このような報告を受けています。
○○○さんと初めてお会いしたときですが、待ち合わせ時間よりも早く来て、本を見ながら(勉強をして)待っていたことを思い出します。
その後、当会員になってからも、いろいろなイベントに参加をしたり、挑戦をする。やる気のある方です。
上 2枚写真 ピンを入れる作業
中 2枚写真 点字を打刻する作業
下 左写真 名刺の左上に穴あけ作業
右写真 穴に紐を通す作業
※プライバシー保護のため、画像処理で顔にモザイクを入れています。
以前、ある障害者雇用をしているところに見学をさせていただきました。
ここの担当者の話では、「資料のホチキスを取って、紙に応じて処理や分別をする。いわゆるリサイクルをする部門」とおっしゃっていました。
障害者雇用と環境の組み合わせの事例ですが、見ると何名か働いている仲間(障害者)がいて、障害の状態がそう悪くないにも関わらず上記作業をしていました。
申し訳ありませんが、楽しそうに仕事をしている風景ではありませんでした。
これをきっかけに、点字を打刻する例ですが、他にも障害の特性・本人の適性などを見て、いろいろな仕事形態を実践していきます。
また、仲間を応援したいので、障害者施設でつくられた「手漉き和紙の名刺用紙」などを仕入れることで、工賃向上のお手伝いができればと思います。
●まず、「自分ができること」を教えてください。
あなたに自信をつけていきます。
「何をやるんですか?」と、いろいろと聞いてきますが、最後は、「この障害のためにできない」などとお決まりのパターン。やりもせずに諦める。
私は、その方を見て、できないようなことは、最初からお誘いしません。
ちなみに、点字を打刻する作業の○○○さんも、最初は、「自分で何ができるか分からない」「もしかしたらできないかも・・・」とおっしゃっていました。
しかし、やってみてできましたし、その方に自信を持たせることができたのが大きなことです。その方は、治具を使いませんでしたが、治具をつくる能力もあります。
障害者は、「やってもらわなければ何もできない」という考えではなくて、「これであれば得意」「これならできる」など、これを機会に考えてはいかがでしょうか?
●最後に私からのお願いです。
前向きに挑戦する方を応援します。
1、どんな障害でも、障害が重いからとあきらめずに、「これであれば得意」「これな
らできる」などと、自分からおっしゃっていただける方。
2、親・友人などが「行け」といわれたから来るのはやめてください。
3、一度、他を見ていただいて、私どもにたどり着いてください。
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